●「歯並びと咬み合わせのガイドブック」より
矯正治療の目標が、「歯をきれいに排列すること」のみにあることとした場合には、多くの症例において非抜歯での排列が可能かもしれません。しかし、上下顎にわたり緊密かつ、機能的な咬合を営み、また口唇閉鎖不全の除去や調和のとれた口元を提供し、長期にわたる安定を目指す場合、抜歯が必要な症例が確実に存在します。
抜歯の割合は各診療所間で差はあるものの、1995年に発表された愛知学院大学歯学部附属病院矯正歯科の調査では抜歯頻度が56.2%、1996年に調査された鶴見大学歯学部附属病院矯正歯科での抜歯頻度は53.4%との結果が報告されています。
「歯並びと咬み合わせのガイドブック」
日本臨床矯正歯科医会刊2008年6月18日発行
より
抜粋